A型肝炎
[2018.07.15]
海外旅行に行く人が、A型肝炎ワクチンをうっていくのは常識である。アジアの他の国でも、ヨーロッパでもA型肝炎はよくみかける病気だからだ。食べ物や現地の水から感染するウイルスなのだ。衛生状態の悪い他国ではごくありふれた病気である。ワクチンもうたずに海外に行くと、A型肝炎にかかるリスクはけっこう高い。ワクチンでふせげる病気なので、海外旅行者の多くはA型肝炎ワクチンをうっていく。
日本で感染する可能性は極めて低かった。水道水がきれいで、衛生環境がよかったからであろう。ところが、今年になりA型肝炎患者が激増している。理由は外国人が日本にたくさん来るようになったからであろう。海外ではポピュラーな病気を日本にもちこむ。日本人はほとんど免疫がないのだから、うつり放題である。
東京オリンピックを控えて、この対策をなんとかしなければならない。さらに外国人は増え、日本人の感染がどんどん増えてくるに違いない。ワクチンで守れる病気なのだが、ワクチンを接種できるところはごくわずかなのだ。当院でもA型肝炎ワクチンに関しては接種したほうがいいだろうかと考えはじめている。