おたふくかぜ(ムンプス)
ムンプスの場合は、耳の下の部位(耳下腺)がはれる病気です。ムンプスウイルスによる感染症です。この病気は潜伏期間が長く、だいたい3週間ぐらいです。今うつったというのではなく、3週間ほど前にうつって、時間がたってから症状がでてきます。かなり感染力が強い病気なので、発症すると、1週間ぐらいは学校などを休むことになります。
反復性耳下腺炎との鑑別がむずかしいので、比較表にまとめてみました。ご覧ください。
ムンプスは実際にうつると、合併症を起こす可能性があります。ムンプスによる難聴は、日本で年に300例以上発症していると日本耳鼻咽喉科学会より報告がありました。多くは片耳だけですが、まったく聞こえなくなります。両側とも難聴になった人を、僕は今まで3人見たことがあります。両側の難聴も起こしえる病気なので、うつるのではなく、事前にワクチンで防御しましょう。現在のところ、ムンプスワクチンは自費での接種になります。お金がかかるため、自然にかかったほうがいいというお母さんがいるのですが、難聴などの合併症を起こすと、治しようがありません。一生後悔することになります。おそらくもうじき、公費での無料接種に切り替わるとは思いますが、今は自費でも打ちましょう。