メニュー

10年間のどの違和感がとれない

[2018.06.30]

上記主訴の患者が受診しました。他の耳鼻科を受診したら、ちょっとのどの粘膜が赤くなっているが、問題ないと言われて何も治療を受けなかったようです。

問診票に書いてあった、この一言から、ほぼ病気の想定はできています。

のどの違和感(ヒリヒリ、イガイガ)があり、10年間治らない。さらに耳鼻科で何もないと言われた。ここらへんがヒントです。診断はほぼついているのですが、確認するために、診察します。

喉頭ファイバーで食道入り口部を観察します。梨状軟骨部にびらんあり、また食道入り口部が浮腫上に腫脹しています。やっぱりそうだったんだと診断がほぼ確定です。

胃食道逆流症

典型的な症状より、疑うのはそんなに難しいとは思わないのですが、耳鼻科医師の場合には自信をもってそう診断できる医者がまだまだ少ないように思います。どう考えてもその病気だろうと僕は思うのですが、うちにたどりつくまでに何軒かの耳鼻科をまわってくる人も少なくありません。多くは「異常なし」と言われて、一度の診察で終わってしまっています。

国民の20%はいると言われている病気(重症度はまちまちですが)ですから、その病気は多いのだと言う前提にたたないと見つけられません。

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME