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眠くならない薬を

[2018.03.20]

車を運転するので、眠くならない薬をください。

スギ花粉症のシーズンはそのような人が続出します。アレグラなどの眠気がほとんどでない薬もあるので、車を運転する人にはいいでしょう。ただ、車を運転する人すべてが、このような薬がいいかは別の問題です。

花粉症による連続するくしゃみが起こり、そのために追突事故を起こしたドライバーがいました。3人の死傷者がでて、ドライバーには禁固3年の判決がでたそうです。

アレグラなどの薬はたしかに眠気はほとんどでないのですが、効きがとても弱いのです。もちろんまったく効かないわけではないのですが、効果が弱いために飲んでも症状がおさまらず、運転中のくしゃみなどで事故を引き起こす可能性はありえます。

問診すると、「薬で眠気はまったくでない」と書いてあるのに、「眠気がでない薬をください。」と言ってきます。眠気がでなくて、効き目のいい薬が存在しないのです。存在するのは、眠気はでないけど弱い薬と、眠気はでるけどよく効く薬の2つです。効果が強くなればなるほど、眠気がでる人も増えてきます。

一番大切なのは、その薬を飲んで自分が眠くなるかどうかです。眠気がでないような体質にもかかわらず弱い薬を飲んでいたら、くしゃみなどによる症状で運転事故を引き起こすかもしれません。眠気と同様に、薬で症状がおさえられないこともとても危険なことなのです。

常日頃から、どの薬が眠くなるのか、眠くならないのか。それを覚えておいてほしいのです。診察室にくる患者は、現在飲んでいる薬の名前すらわかっていないことがほとんどです。今なんて名前の薬を飲んでいて、それが効果があるのかないのか、また眠気がでるのかでないのか。このような情報を教えてくれれば、あなたに適切な薬を選ぶことができます。何も情報はなしに、顔だけみて自分に適切な薬をだせというのは無理です。

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