色覚異常
人の目というのは、さまざまな色を識別します。自分の目で見ている色が、他の人と同じかどうかはわからないのです。一部の人に色の見え方が違う人がいます。このような人たちを色覚異常とよびますが、多数派が正常であるという考え方には違和感を示す人もいて、色覚多様性と呼ぶ場合もあります。また、色の識別能力が弱い人のことを、色弱とうい表現もします。
このような色弱がどれぐらいいるかというと、かなり多いのです。日本人男性の5%、女性の場合は、0.2%がいると言われています。日本人女性の10%が色覚異常の遺伝子の保因者だと言われています。そのような保因者から生まれた子供は、男の子であれば50%が色覚異常になると言われています。
n昔は小学校のときに、色覚検査を全員が受けされられたのです。僕も覚えています。違った色のところを指でなぞったり、なんて文字が見えるかを絵本のようなものを見ながら答えさせられました。昔は全員に色覚検査をしていたのです。ところが、このような色覚検査をすることは、差別的な行為ではないかということになり、今は希望者のみが行う検査になっています。その分、色覚異常に気付かないケースもでてきたのです。
仕事によっては、色覚が不十分だと影響がでる場合もあります。法規上、旅客機のパイロットや電車の運転士、警察官、自衛官などは、仕事に就く上での制限があります。
色覚異常と言っても、程度が軽いものから重いものまでさまざまですから、日常生活にどれぐらい不便を感じるかは人によっても違うのです。多色のペンを用いないなど、注意することにより生活上の不便を改善することも可能です。自分自身の色覚がどのような状態であるのかは、確認しておくことも重要ではないかと思います。