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咳を抑える

[2018.04.22]

自分自身も喘息もちだ。喘息とはいっても、若いころと違って、最近は息苦しくはならない。ほとんど、咳だけの症状で終わってしまう。

たまに呼気NOを自院で測定し確認することがある。咳もまったくでない快調のときにでも、このNO値が45ppbあったのにはびっくりした。20以上あると喘息でしょうと診断しているのだが、自分の数値はまったく症状がないときでもこれぐらい高いのだ。

自分が慢性的な喘息であると自覚するようになってから、その対応がかわってきた。ときおり咳がでる。自分の咳が、喘息性のものかどうか、なんとなくわかる。患者さんの場合もそうだ。咳を目の前でしてもらえると、「これは喘息性の咳だな」と区別がつく。呼気NOなど測定しなくても、自分の判断だけでわかるのだが、一応調べることにしている。それは患者さん自身に納得してもらい、信じてもらうためである。「あなたは喘息ですよ。」といきなり言ったら、まず信じてはもらえない。「直感です。」と言われれば、なおさらだろう。だから、検査を導入して、科学的根拠を示さざるをえないのだ。

自分が慢性的に喘息を起こすとわかってからは、対応は簡単になった。ステロイドの吸入剤を使う。しかも、できるだけ早期に。実は昨晩軽い咳がではじめた。また再度喘息性の咳がではじめたと判断し、ステロイド吸入を行った。見事にきいて、夜寝ている間に籍がまったくでなくなった。あと何回か吸入すると完全に抑えられることだろう。

ほとんどの患者さんは咳がひどくなり耐えられなくなってから受診する。その場合には治るのが遅くなる。炎症がかなりひどくなってしまっているからだ。喘息性の咳がでたと思ってすぐに薬を使うと、自分の経験からすると1~2日の使用で収まってしまう。当院に何度も喘息で受診している患者さんにはそのように対応するように指導している。それが理解でき、すばやく対応できるようになるには、ある程度の経験が必要なのは否めないが。

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