「つらい不調が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい」
「つらい不調が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい」堀田修著 あさ出版
2018年2月26日第一版が発行されました。一般人向けの医学書です。売れるに売れて、10月7日に第16刷となりました。発行後一年もたっていないのに、売れまくっているのです。医学書としては異例な事態です。この本の巻末に、Bスポット療法(EAT)を行っている医療機関のリストがのっています。そこにはじめて当院が載りました。
僕自身、Bスポット治療というのは、うさんくさい治療だとずっと思ってきました。しかし、この治療をはじめて、上咽頭をじっくりみてみると、実に多くの上咽頭炎の患者がいることをまざまざと実感しました。それまでは上咽頭などあまり重要でないと思っていたのです。
上咽頭の表面に鼻汁みたいなのがへばりつき、それがのどに落ちていきます。多くの耳鼻科ではそれを後鼻漏と判断し、副鼻腔炎と診断されてしまうのです。しかし、ファイバーなどで美内をのぞき、上咽頭をのぞくと、悪いのは副鼻腔ではなく、上咽頭なのだと気づかされました。上咽頭にたまった汁がのどに落ちていき、後鼻漏と思われてしまうのです。副鼻腔炎による後鼻漏とちがって、内服薬があまりきかないのです。ここに薬液を塗り、炎症をおさえていくことが効果的なのです。
上咽頭というところはとても不思議なところであり、耳鼻咽喉科の診療において、けっこう見過ごされているのです。上咽頭の炎症をコントロールできるようになれば、さまざまな症状も抑えられます。なんとなく体調の悪さを訴える人が実は上咽頭炎だったりするのです。
特に、ある種の頭痛、めまい、後鼻漏、咳、慢性疲労などが上咽頭炎から来る人がいて、見極めた上でこの部位の治療が必要になるのです。
ちなみに、足立区で紹介されているのは、二軒だけです。