反復性耳下腺炎
[2018.02.10]
反復性耳下腺炎とは、小学生ぐらいに多い病気です。かなり数が多い病気なのですが、小児科を受診するとたいていおたふくかぜ(ムンプス)だと言われてしまいます。ムンプスだと診断されると、1週間近く学校を休まなければならなくなりますし(他の子供にうつさないため)、しかも何度も繰り返すのでタチが悪いのです。ムンプスも2度やってもおかしくはない病気ですが、2度目のムンプスは、そんなに早くはかかりません。毎年ムンプスなんてありえないでしょう。
反復性耳下腺炎を疑う所見
- 何度も繰り返す
- 片側だけはれる
- 熱がない
- すぐに腫れがひく
- 周囲にムンプスの流行はない
- ワクチンをうっている
このような初見がある場合、典型的なムンプスでない場合は、反復性耳下腺炎を考えましょう。疑ったら血液検査をして、ムンプス抗体がついているかどうかを確認しましょう。これにより、本当のムンプスなのか、あるいは過去にムンプスをやっていてかかるリスクがないかどうかを確認できます。次に耳下腺がはれたときに、とても参考になるのです。もう二度とムンプスだと言わなくてすみます。
当院では、さらにエコー(超音波)で確認します。エコーで反復性耳下腺炎に特徴的な初見があるので、それがみつかったら反復性耳下腺炎と診断しています。診断に確信がもてれば、他人にうつす病気ではないので、学校を休ませずにすむのです。