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百日咳の届け出

[2018.11.09]

百日咳の届け出が全例報告が必要になった。今年の1月からの話だ。それまでは、指定医療機関のみ(たいていはおおきな病院)だけだったのだが、診断したら全員を保健所に届け出なければならなくなってしまったのだ。

先日、百日咳の診断になった人を、地元の足立区の保健所に届け出た。報告の書類を書き、ファックスで送った。ところが、「なぜ他県の患者をうちに届けるのだ」と保健所から言われた。患者さん自身は足立区には住んでおらず、隣の県の人である。では、そっちに届け出るの必要があるのかというと、そうでもないらしい。足立区の保健所から、必要があれば患者の自宅の保健所に連絡をするらしい。それは保健所のほうの判断でしてもらってもいいのだが、けっこう面倒くさい。足立区の保健所も仕事が増えるのが嫌なのだろう。いや、行政が届け出ろと決めるから、届け出ているだけである。届け出なければ届け出ないで、「隠していた」とか文句を言うせいに、本当に勝手なものだ。わざわざご報告をいただきありがとうございますぐらいの、礼を言ってもらいたい。

また、新しい百日咳患者がみつかった。これも他区の患者である。その区のクリニックに通っていても、咳が3週間ぐらいおさまらない。知り合いに当院をすすめられて受診してきたそうだ。また、百日咳。これも足立区に報告するのか。気持ちがめげる。

百日咳は周囲にうつす危険な病気だから、報告を義務付けたようだ。それは納得いくところもある。しかし、他で検査をせずにほおっておくから、それが当院に集まってくる。検査をしないわけにいかないから、検査をする。その結果が、百日咳の報告増加なのであろう。他の区から患者がくるのだから、しかたあるまい。全例報告を義務づけるから、こういうことになるのだ。

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