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反復性中耳炎

膿がたまっている鼓膜

 

1~2歳ぐらいの子どもは、急性中耳炎を繰り返しやすい。これを反復性中耳炎と呼ぶ。

反復性中耳炎のリスクファクター

  • 保育園児
  • 親が喫煙者
  • 1~2歳

 2歳ぐらいまでは、細菌に対する自分の免疫がまだできあがっていない。この時期に、保育園などで風邪をうつされると、ウイルス感染による風邪から容易に細菌による急性中耳炎を引き起こす。これこそが、細菌に対する免疫能がないからである。特に1歳ぐらいの低年齢から保育園に預けた子供に多い。また、ちまたに耐性菌がまん延していることもなおりづらい原因になっている。メイアクト、フロモックスなどの第三世代の抗生剤やニューキノロン系抗生剤(オゼックス)は、耐性菌を生み出しやすい。このような耐性菌の蔓延により、その治療は困難を極めている。当院では、耐性菌を生み出しづらく、また耐性菌に強いクラバモックスを中心に治療をすすめている。

 抗生剤を処方しても治ってこな場合には、鼓膜切開を施行し、中の膿をだしてあげることが大切である。このような外科的治療は耳鼻科医にしかできないが、これにより多くはおさまってくる。また、それでも繰り返すようであれば、鼓膜チューブを入れる方法もある。これもかなり効果が期待できる。

急性中耳炎の年齢グラフ

 急性中耳炎は、風邪をひいたときに起こってくる。風邪をひくたびに急性中耳炎を繰り返しているケースはとても多いのでが、小児科の医師が風邪をみていることが多く、耳をまったくみない小児科医がまだまだ多いので、その多くは見逃されている。1~2歳時に関しては風邪のたびに、鼓膜の状態を確認してもらうほうが望ましい。

 

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