RSウイルス感染症
RSウイルス感染症とは
respiratory syncytial virus(RSウイルス)による呼吸器感染症です。幼児あたりであれば、単なる鼻かぜと言ってもいいのですが、乳児が感染すると重症の肺や気管支の炎症を起こすので、恐れられています。保育園などでの集団感染が多く、インフルエンザ並みの大流行をします。以前は冬に流行すると言われていましたが、最近は夏にも流行の波があります。
主な特徴
- 発熱、鼻汁(風邪症状)
- 咳、痰、ゼイゼイするなどの肺の症状
- 急性中耳炎(乳児の場合、半分ぐらいは急性中耳炎を合併します)
- 呼吸機能が悪くなると、入院治療が必要になります
- 一度、RSウイルスに感染すると、数年間にわたり風邪をひくたびにゼイゼイしやすくなります
治療について
乳児に気管支炎、肺炎を起こしやすいので、小児科医による治療が必要になります。また、急性中耳炎の合併が多いので、鼓膜の確認のために、耳鼻科医の診察、治療も必要になります。この病気に関しては、小児科医と耳鼻科医が連携して治療に当たらなければならないと思います。
注意事項
他のクリニックで、RSの検査をしてもらえなかった。あるいは、保育園でしてもらうように言われた。このような理由で検査だけを希望してくる方がいますが、当院では臨床上の必要がある場合にしか、RSの迅速検査を行いません。また、他院受診の患者様は、そのクリニックでしてもらうようにお願いしてみてください。他院で行わないものは、当院でも行いません。