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子どもの鼻出血

 子どもが耳鼻科を受診する理由として、鼻血がでるというのはとても多いです。お母さんはとても心配して受診しますが、鼻血の原因は、鼻の入り口の部分(キーゼルバッハ部位と呼びます)の傷による出血です。いつも鼻水がでていたり、鼻がかゆくていじっている子供に多く、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎の鼻の病気のためです。鼻血をそのままほおっておくと、どんどん量が増え、とまりづらくなるので、一度ご来院し、ご相談ください。

 子供に鼻血がでたら、鼻の穴にティッシュを丸めてつめてください。これだけではすぐに止まらないようであれば、鼻の入り口をつまんでください。これで1分以内に鼻血はとまるはずです。

キーゼルバッハ部位

キーゼルバッハ部位

耳鼻咽喉科なので、鼻血がでたという子供がよくくる。多くは鼻が悪いことによるものなのだ。アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎があり、鼻を気にして自分でこする、あるいは鼻をかむ。このような行為により鼻の入口の粘膜が傷ついて出血する。鼻だけの出血であれば、それ以外の病気は関係ない。

先日小学生が来た。鼻血がでると受診した。母親が言うのは、「血液検査をしてくれ」と。子どもの鼻血の場合は。。。と鼻の病気のことを説明するが、母親はそんなことはどうでもいい。とにかく血液検査をしてくれということだった。採血検査をして、とりあえず結果を待つことにした。

1週間後、再受診。血液検査上何も異常がないことを説明する。母親はああよかったと納得して帰っていった。鼻血に関しては何の治療も対処もしていないのだが、母親は検査してさえくれれば満足ということのようだ。

子どもの鼻血がなぜでるのか。耳鼻科医はよくわかっている。鼻が悪いからだ。もし血液の病気などがあれば、鼻血にとどまらず、他の出血しやすい症状などがでてくる。体をぶつけるとあざが出やすいなどは典型的な症状である。鼻血以外の、血がとまらない、出血しやすいものがあれば、鼻ではなく、血液疾患を疑う。その場合は、採血検査が必須になろう。

血液疾患も鼻血から始まる場合も珍しいが、決していないわけではない。

鼻血がでたので小児科にいって血液検査をしてもらったが、異常はなかったと言われた。こういう患者がときおりいる。検査をしたからと言って、鼻血が治るわけではない。病気を見落とさないための検査と、鼻血による治療と双方を両方していかなければならないと思う。

鼻出血圧迫

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