メニュー

GERDによる慢性咳嗽

[2018.01.14]

GERD(胃食道逆流症、逆流性食道炎と呼ばれる)による咳はむちゃくちゃ多い。慢性的な咳で受診する。あるデータによると、これに効く特効薬PPI(プロトンインヒビター)は2割ぐらいしか、効かないらしい。

それはそうだろうと、確信をもっている。GERD単独の咳はけっこう少ないからだ。別の要因がかぶっているからだ。これが自分の見解である。

GERDが咳の原因だと言っている医者はたぶん、消化器内科医医。消化器内科が専門の病気だから、GERDのほうしか治療しない。

実は、咳喘息による咳に、GERDがからんでいるものがとても多い。呼吸器内科医は、喘息の治療しかしない。消化器内科医は、GERDの治療しかしない。合併がとても多いので、これでは咳がとまるはずがない。両方の治療が必要になるのだ。それに加えて、副鼻腔炎も咳の原因になる。これも確認しなければならないのだが、副鼻腔炎は耳鼻科の病気ときている。すべてを診られる医者がいないから、咳はいつまでも治らないという結果になっている。

咳がひどいという患者はかなり多い。よそで薬をもらっていたが、よくなりませんと受診する。いくつもの合併があると、一つだけ病気を見抜いてもだめなのだ。

GERD+咳喘息+副鼻腔炎

3つの病気が合併しているケースもけっこうあるのだ。これら3つが微妙に影響している。自分の場合は、この3つをまとめて診断治療をしてしまう。これにより、咳はおさまってくるのだ。

NOによる咳喘息の診断で、咳はよくなる

このようなテーマで講演をしたが、実はこのとき、GERDについてはまったく言及していない。

咳喘息だけではだめで、GERDも、副鼻腔炎も確認する必要がある。咳喘息の治療だけ、うちのマネをしてもよくならない人はけっこういる。咳にはいろいろな病気がからんでいて、それらをすべてみぬけなければ、咳はおさまらないという結果になりかねない。

ここらへんも講演で話はできるとは思うが、データとるのが面倒なのと、耳鼻科医が内科の病気の治療をするとけっこう内科の医師にたたかれるので、ここらへんは黙っていることにしよう。このブログだけの話ですよ。

ただ、よそに通ってよくならない咳は9割は自分で治せると思っています。あくまでも9割ですけどね。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME