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軽症インフルエンザに薬はいらない?

[2018.01.07]

非常に症状がかるい軽症のインフルエンザがかなりいるのだという話は何度もここで書いています。極端なケースでは37度すらいかない人もいます。年に何人かはそのような発熱のないインフルエンザを見つけます。

サイトによっては、軽症のインフルエンザに抗インフル薬はいらないと書いてあるのを読んだことがあります。軽症とわかっていればたしかにいらないのですが、軽症なのかどうか、経過をみないとわからないのですよ。問題は、軽症という判断をいつの時点でしたのかということです。4日ぐらいして、インフルエンザの診断されて、軽症だから薬はいらない。これならもっともな判断です。

僕の場合は、症状がでて受診した場合には、すぐにインフル検査を行います。初日にたいてい検査します。熱もほとんどでていなくても、陽性になる人がいます。これが軽症のインフルエンザです。ところが、最後まで軽症かどうかわからないのです。

本人に抗インフル薬がほしいかどうかを確認しています。本人もたいした症状ではないから、薬はいらないというケースがあります。こんな場合、薬を出さないで様子をみると、家に帰ってから高熱がでて、翌日すごく具合が悪くなって、再受診した患者を何人かみています。初診時では軽症という判断であっても、その後ウイルスが増え、症状が重くなる人はいるのです。最初から薬を出してしまえば、ウイルスの増殖を抑えます。その結果、症状がまったくひどくならないということになります。薬をだしたからこそ、軽症でおさまってしまったのであって、つかわなかったらどうなるかわからないのです。もちろん、薬なしで、症状も軽いままおさまってしまう人もいますが、最初の段階では判断できないというのが本音です。

 

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