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咳が止まらない

[2018.05.07]

咳がとまらないという患者が多数受診します。その多くは咳喘息です。どこのクリニックに行っても、抗生剤がだされて終わりです。ほとんど咳がよくならず、当院を受診してきます。今日も10人以上の咳がとまらない、ひどい咳の患者さんが来ました。

そのような咳喘息の患者さんに共通しているのが、その悪化日です。5月2日から3日にかけて、そしてもう一つは5月6日から7日にかけての、咳の悪化が認めます。逆にこの日にひどくなったというのであれば、咳喘息を強く疑います。この時期に共通しているのが、気圧の低下です。急激な気圧低下は喘息の悪化要因になります。昨日ぐらいから今日にかけても気圧がさがっているので、このタイミングの悪化は、咳喘息でしょう。逆に患者さんに上記の日に具合が悪くなっていませんかというと、「まさしくその時だ」とうなづきます。

喘息そのものが悪化するタイミングも気圧の変動を追えばわかるのです。下記にネットで見られる喘息サイトがあります。このようなサイトをみると、喘息と気圧低下についてのデータを見ることもできます。

喘息のサイト

あらためて、ここに書きますが、このような喘息性の咳には、抗生剤も、咳止めも効きません。

咳がひどければ、みな喘息だというのかという反論も多いと思います。この診断には、呼気NOで喘息の炎症反応を見てしまいます。その中には、喘息とは思えない患者もいます。たとえば、咳がひどくて他院でクラリスロマイシンを飲んでいた患者がいました。熱もでていることより、血液検査をしました。WBCとCRPが上昇していてるため、細菌感染を疑います。胸部レ線では、肺炎の陰影を認めません。まだ若い人なのですが、咳がひどいことより肺炎を疑い、抗生剤を変更しました。数日内服してもらい、熱も咳もよくなってきたようです。

長引く咳で一番多いのは咳喘息(などの喘息がらみ)です。ときどき、マイコプラズマ肺炎、細菌性肺炎、そして百日咳なども考えなければなりません。ケースバイケースで、そこらへんの病気の可能性も考えていきます。細菌性肺炎であれば、抗生剤は必須ですが、喘息性の咳には抗生剤はほとんど効きません。見極められれば、抗生剤も適切に使っていけます。

最後にお願いです。咳がひどくて、診てもらいたいという場合は、院長の僕が診察にでているときに受診してください。

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