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上咽頭炎

[2018.11.01]

Bスポット療法(EAT)をやりはじめて、まだ数か月。上咽頭というものをとても意識するようになった。

今までは上咽頭をファイバーでのぞいて、表面的に異常がないと断定していたが、塩化亜鉛を塗ってみると、そこに炎症が起こっていることに気づかされる。薬を塗るとともに、急に粘膜がはれはじめ、けっこうな出血を伴うようになる。見ただけでは気づかなかった病変が、いとも簡単にわかるようになるのだ。

これまで上咽頭の炎症に気づかないで、たびたび見逃してきたことを恥じなければならない。そして、今も上咽頭の炎症を副鼻腔炎と判断してしまう耳鼻科医が多いことを嘆かなければならない。

この瞬間は、呼気NO検査を導入し、それまでにどれだけ喘息の患者を見逃してきたのかと嘆いたときに匹敵する。

新たな知見というのは、自分で到達するしかない。そのヒントは、先輩医師の言葉であったり、医学書にチラッとふれられていたりするが、結局は自分の頭で評価し、判断するしかない。

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