メニュー

上咽頭擦過療法(EAT)はじめました

[2018.06.30]

風邪による咽頭通の多くは、上咽頭を中心にした炎症です。その部位の炎症をおさえるために、ルゴール液というのがよく使われます。風邪のときに、のどに薬をぬるというのは、たいていはこの薬です。

この上咽頭の炎症は慢性化することも多く、さまざまな疾患の原因になると言われています。この部位の炎症をおさえてやれば、いろいろな病気が治る。このような観点から始められたのが、Bスポット療法というものです。BスポットのBは何を意味するのかというと、「鼻(び)」をアルファベットで表現したものなのです。戦前の治療法ですから、英語を使うというよりも、日本語から作られた用語なのです。

一時はとても「胡散臭い」治療法ということで、多くの耳鼻科医がやらなくなってしまった治療です。胡散臭いと思われた一番の理由は、「すべての病気が治る」という新興宗教のようなことをいいはじめてしまったからです。医学は、「信じる者は救われる」という宗教とは全く違う。科学的な検証があまりなされないままに、「なんでも治る」といいはじめてしまったのが、すたれた一番の原因です。

ところが、ある種の病気に限れば、とてもすばらしい治療効果がでているということで、この治療をずっと継続してきた医者たちもいます。病気をしぼれば、すばらしい治療効果をだしているのです。

当院でも、この治療に必要な薬剤を入手しました。これによるBスポット療法(現在は、Epipharyngeal Abrasive Therapyと呼ばれます)、すなわち上咽頭擦過療法をはじめることにしました。当初は基本的な慢性上咽頭炎に対して行っていきます。効果の確認ができたら、徐々に適応を広げていきます。しかし、上咽頭の慢性炎症というのは実はとても多くて、副鼻腔炎として誤診されているケースがかなりあります。そこらへんも見極めながら、より確実な治療法を選んでいきます。

当院では、Bスポット療法はやりませんが、EATは行います。結局は同じ治療ですけどね。「Bスポット療法をやっていませんか?」という問い合わせが多いので、この治療を行います。院長の診察している時間にご来院ください。(←これ、大切です)

この治療の導入で、今まで治らなかった人たちも、かなりよくなることが期待できると信じています。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME