メニュー

院長ブログ

心肺停止と死亡の違い(2018.09.08更新)

北海道での大地震、ならびにそれに伴う土砂崩れ。多くの人が亡くなりました。まずはご冥福をお祈りいたします。

新たな被害者が土砂の中から発見され、心肺停止と報道されています。一方で、死亡と報道されている人もいます。今日はこの違いを説明します。

日本においては、死亡の宣告ができるのは医師だけです。自衛隊の救助隊や警察などはいち早く被害者を見つけます。息をしているか、心臓が動いているかを確認します。この段階では、「心肺停止」なのです。たとえ土砂の中に1週間埋まっていて生存が不可能な状態であっても、心肺停止です。なぜなら、医者が死亡の判断をしていないからです。

心肺停止の人が見つかると、すぐに医者が呼び出されます。このような大災害の場面では医者も待機していることでしょう。息がある場合には、すぐに救急搬送が必要になる可能性もあるからです。生存者はすぐに確認し、病院に搬送します。その判断も医者が行います。ところが、医者がすぐに来られないような場合には、死亡診断ができません。このため、とりあえず心肺停止と判断し、医者の確認が終わってから、死亡という診断になるわけです。

東北の大震災の時には、津波で多くの被害者がでました。この際には、医者が足りないもので、周辺の医者が駆り出されました。僕の先輩耳鼻科医もかりだされ、死亡確認をしたそうです。その際には、とてもやっかいなのは身元の同定です。あまりにも多くの遺体があるし、身に着けているようなものも流されてしまい、どの人だかわからない。確認するために歯型の写真を撮り、かかりつけの歯科医院のデータと照合して、一人ずつ身元の確認をしたそうです。歯科医の先生もとても活躍したのです。

大きな災害が起これば、自治体や国をあげての大規模な支援が必要になります。早期の復興を願っています。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME