起立性調節障害
[2017.11.26]
めまいということで耳鼻科を受診する中に、起立性調節障害(OD)の人がけっこういる。シェロングテストで確認する。典型的なODは、朝礼中に目の前が真っ暗になって倒れたりするやつだ。これはめまいでなく、循環器系の失神なのだが、なぜか「耳鼻科に行け」とまわされてくる。そうなると、こちらが目が回ってしまう。
シェロングテスト:寝ている状態で血圧、脈拍を測り、立ち上がってからの血圧、脈拍をおっていく
シェロングテストで異常がでれば、診断はできる。ここまでは耳鼻科でやってしまう。
子どもであれば、小児科の医師のほうが詳しいので、そちらにまわしてしまう。ところが、大人の場合にけっこう困るのだ。内科の医師だとあまり詳しくない人が多いし、専門の循環器でも年寄りの病気は得意でも、このような自立神経系の病気を診られる医者は少ない。
失神を起こしたような場合は、ヘッドアップティルト試験(HUT)と言うのをやるそうだ。寝た状態から徐々にベッドを起こしていき、血圧の低下をみる方法である。ようするに、シェロングテストの変法のようなものだ。
このようなODは重症例も多いのだが、専門家が少ないのがなによりも問題なのだ。専門の医療機関はどこも満杯で、診察まで6か月待たされたりする。しかたないので、自分でみようかと思うようになった。