聴覚情報処理障害への対策
[2017.12.21]
聴覚情報処理障害という病気があります。日本ではまだほとんど知られていない障害なのですが、欧米ではすでに認知されているらしいのです。この障害に対して、日常の注意事項などを話して、治しようがないという話をしてきたのですが、ひょっとしたら、何とかなるかもしれません。一つアイデアが思いつきました。
聴覚情報処理障害に補聴器が有効なのではないか。
聴覚情報処理障害の特長として、複数話者に同時に話しかけられたり、周囲に雑音があると、言葉が理解できなくなるというものがあります。複数の話し手を一人にしぼるためには、補聴器の指向性の特長を使えばいい。また、周囲の雑音を抑えるために、ノイズの抑制、あるいはノイズキャンセラーを使えばいい。これらは補聴器に搭載されているのです。
補聴器と言うと、難聴を補うためにつけるのだという先入観をずっともっていましたが、周囲の音情報を制限することにより、効きたい人の声だけを聞き取るということが可能かもしれません。
聴覚情報処理障害に補聴器を使ったケースの論文があるかを検索してみましたが、ちょっと見つかりませんでした。本人が補聴器をつけるのを嫌がればどうしようもないですが、補聴器の使用で、患者の言語聴取環境が大幅に改善するかもしれない。そんな期待がもてるのです。